映画「絶唱」を見て その４

まず、最初の山口百恵の「山鳩の歌」の歌声を聞いて、これからの映画のあらすじを想像します。山口百恵がこんなに歌がうまかったのかと、改めて思いました。
　その冒頭の歌は、次のとおりです。

　千家　和也　作詞
　三木　たかし　作曲

　泣かせてください　その胸で
　泪の泉も　枯れるほど
流れる雲よ　山鳩よ
運命悲しく　引き裂かれ
死んでゆきます　ひと足先に

つないでください　この指を
心がひとつに　溶けるまで
せせらぐ水よ　野の花よ
夢は遥かな　あの山へ
死んでゆきます　ひと足先に

許してください　今日までの
捧げた命の　短さを
まばゆい空よ　淡雪よ
愛の名残は　つきないが
死んでゆきます　ひと足先に

ほかにも、戦争に行く前の皆の前で歌った「木挽歌」もすばらしいです。部屋の障子を前後に引いて木挽きをする様子は、山口百恵の歌声と共に「様」になります。

絶唱は、物語の上で死別してしまいましたが、現実の三浦友和と山口百恵は、結婚しますので、なんだか安心感を抱きます。
戦争の悲惨さは、二度と味わってはならない、誰にも味あわせてはならないことです。
　改めてそう思いました。

銀座ファースト法律事務所　弁護士　田中　清