銀座ファースト法律事務所所長のつぶやき

弁護士田中清のブログ。最近気になることや、趣味のことなど雑記。

屋久島旅行 その3

 バスに乗って、安房に向かった。途中平内海中温泉があるというので、池谷と相談して降りることにした。
 管理人さんの老夫婦が迎えてくれ、干潮のときまで待つことにし、焼酎と漬物を出してくれた。海中温泉は、普段海に浸かっているが、干潮になると、俄か風呂になる。
 老夫婦からタオルを借りて、坂を下りて風呂に入る、見渡す限り海の中での露天風呂は、実に気持ちがいい。風呂の後、安房行きのバスの時間まで老夫婦と話して帰途についた。
 バスの途中、海岸から1000m切り立った崖の場所があり、これは非常に珍しい崖なのだと聞いた。海抜0mから1000mもの差がある場所だからである。

 安房に着いてから、まだ時間があるので、バスで屋久杉公園に行った。屋久杉は、太くて堂々としている。何百年もこの孤島で、1月に35日雨が降ると言われたこの高温多湿の地で、太く大きく育った木である。杉は日本原産の常緑樹であり、本州北端から屋久島まで分布する。
 その日は、安房の旅館で宿泊した。旅館の主人と娘さんが話しているのを聞いて、全く意味が分からず、喧嘩をしているように聞こえた。
 旅館の主人から、屋久島の奥の宮之浦岳安房岳、永田岳など、町の名前がそのまま山の名前になっていること、山には笹が生い茂っており、その笹をすべるのが面白いとの話を聞いた。

 次の日は、永田を目指した。バスで宮之浦に行き、そこで乗り換えて永田まで行く。春分の日だったが、晴れて無茶苦茶に暑い日だった。30度近くあったのではないかと思う。ガジュマル公園に降り立ち、大きなガジュマルに登って写真を撮ったりしながら遊んでいたが、とにかく暑い。大阪を立ったときは真冬の寒さだったので、持っている服はすべて冬服だった。
 周りはサンゴ礁の海、見渡す限り誰もいない。「おい、池谷、泳ごうか」「そやな。泳ごう」2人で一致して服を全部脱いで、サンゴ礁の海に入った。実に気持ちが良かった。

 永田の先に行くと、噴火している山が目の前に見えた。人生4度目の活火山・口永良部島だった。
 噴火している口永良部を望む場所には、20匹ほどの猿の群れが悠然と歩いていた。
 帰りは、ヒッチハイクをして宮之浦に帰った。その車は、サトウキビを作っているお兄さんの車だった。お土産にサトウキビをそれぞれ10本ほどもらって旅館に着いた。屋久島の人は、本当に皆さんが心のあたたかい人たちだなと思った。

  弁護士 田中 清(弁護士法人銀座ファースト法律事務所)