銀座ファースト法律事務所所長のつぶやき

弁護士田中清のブログ。最近気になることや、趣味のことなど雑記。

小惑星「りゅうぐう」から持ち帰った砂や石の解析結果について

小惑星とは、火星と木星の間にある小さな惑星で、その数は79万4832個にのぼりますが、この他に仮符号のみが登録されている小惑星で、すでに命名された小惑星は2万1922個あるそうです。小惑星「りゅうぐう」もそのうちの1つだと思われます。

JAXAの探査機「はやぶさ2」が小惑星「りゅうぐう」から持ち帰った砂や石について、JAXA及び岡山大などの研究チームは、りゅうぐうの地下物質が含まれていたほか、たんぱく質の材料となる合計23種のアミノ酸が検出されたとする解析結果を発表しました。


 アミノ酸は、隕石(いんせき)からの検出例はありますが、これまで地球上での混入が否定されませんでした。地球外から持ち帰った試料で見つかったのは初めてで、地球生命の源が宇宙からもたらされたとする説を補強する形になります。

 はやぶさ2は、2019年2月と7月の2回、りゅうぐうに着陸して試料を採取しましたが、2回目の採取では人工クレーター作成実験で掘り返された地下物質の採取が期待されていました。

 岡山大のチームは、1回目と2回目の試料(計16粒)に含まれる70種類の元素を分析しましたが、23種類ものアミノ酸が検出され、うま味成分として知られるグルタミン酸やコラーゲンを構成するプロリンなどが確認されたそうです。

 試料に含まれる鉱物が、太陽系誕生(約45.6億年前)からまもなくの約260万年後までに形成されたことも判明しました。りゅうぐうの元となる直径数十キロの氷天体の内部で融解や凍結が繰り返され、アミノ酸などが合成されたと推定されるのです。その後、他の天体との衝突などで破壊され、破片が集積して現在の姿になったと考えられると推定されています。

また、アミノ酸のほかに、多量の水の痕跡が確認されたと明らかにしました。アミノ酸はタンパク質の材料であり、生物の体に欠かせない「生命の源」とされ、今後そのアミノ酸がどのように地球にもたらされたかを解き明かす鍵になるとみられています。 またサンプルを精密に調べたところ、水と反応してできた鉱物が豊富に確認され、このことから「リュウグウ」の元となった天体には、かつて「大量の水」があったと考えられるということです。 

 これまで、地球に落ちてきた隕石(いんせき)からのアミノ酸の検出例はあるが、地球外から直接持ち帰った試料から見つかったのは初めだそうです。

 JAXAは2020年12月、はやぶさ2から分離され、地球に帰還したカプセルからりゅうぐうの砂約5.4グラムを回収。地球の物質が混ざらないよう、真空環境や窒素で満たした装置内で分類や測定などを行った後、国内外の大学や研究機関が参加する初期分析チームが、有機物や化学組成、鉱物などの分野ごとに詳しい分析を続けてきました。

 これまでの分析で、りゅうぐうの砂には有機物や水の存在が確認されていますが、初期分析チームの解析で、20種類以上のアミノ酸が検出されたという成果は近く論文で公開される見通しです。 

 はやぶさ2の科学調査を統括する名古屋大の渡辺誠一郎教授(58)は「アミノ酸の検出は分かりやすいが、研究のほんの一部で、ドラマが始まる前のプロローグ。これからクライマックスに向け、盛り上がっていく」と強調しました。

 極小の試料を電子顕微鏡などで分析する際の特殊な台を開発したグループの中心メンバーで、名大の桜井郁也特任准教授(49)は「小惑星の岩石から多種多様なアミノ酸が発見されたことは驚き。どこで、どうできたのか」と新たな疑問を膨らませる。  

 アミノ酸の検出を発表した岡山大の中村教授をはじめ、海外の科学者は、口を揃えて、

(見事だ)

(大漁じゃないの!)

(Wow!これ予想以上の量だよね? とてもわくわくする!)

(Wow! 確かにこれは当初の予想よりもはるかに多く、しかも大きい。まさに大満足の結果じゃない!)

(クリスマスプレゼントって感じだな! おめでとう!)

などの感想です。

 8月末にも第2弾が発表される予定ですので、期待が高まります。


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弁護士 田 中  清