銀座ファースト法律事務所所長のつぶやき

弁護士田中清のブログ。最近気になることや、趣味のことなど雑記。

出生その19 摂津峡

芥川は、村の中心をゆったりと流れて、三好山を囲むように北西南と流れる。三好山の北から南までは、名勝摂津峡,又は九州の耶馬渓に似ているということで、摂津耶馬溪と呼ばれる観光地である。川の流れは早くなり、奇岩の間を縫うように流れていく。その間に、夫婦滝、壁岩、八畳岩、などと名前が付けられた名所がある。途中白滝川が芥川に合流するが、白滝川を上ると天狗岩、白滝などの名所がある。
ここまでは、ほぼ誰でも知っている名所であるが、地元の者しか知らない名勝地がある。
まず、行者岩、白滝の横を抜けて山道を逸れると、小高い丘の上に大きな白い岩があり、岩の上は、3畳ほどの広さで平らになっている。目の前は三好山(城跡)であり、真下には深い谷の摂津峡がある。岩の上に行者が何日も座って修行したという。行者岩の下には、小さな仏像が置かれた祠がある。
 摂津峡には大勢の人が居るが、川幅2メートルの小さな川を遡ると、もう誰も居ない。そこから10分ほど歩くと、ガンペキトンネルに出る。両岸が黄緑色の岩の壁が迫り、道が無いので水の中を歩いて行く。
 ガンペキトンネルを抜けると、三段滝がある。そこから10分ほど歩くとチョロチョロ滝に出る。この辺になると川幅は30センチメートルくらいである。チョロチョロ滝は、高さ5メートルくらいで、チョロチョロと水が落ちている。三段滝は、水量も多く、かなり迫力のある滝であるが、チョロチョロ滝は、いかにも小さな滝である。しかし、初めて人を連れて行くと、かなり感激するようで、「こんな奥に、こんなにも素晴らしい滝があるなんて」と感激される。
 子供のころ、父親に連れられて山仕事に来たが、チョロチョロ川の水で梅酒ジュースを作り、よく飲ませてもらった。これほど奥に来るときれいな山水でそのまま飲んでも実においしい。