銀座ファースト法律事務所所長のつぶやき

弁護士田中清のブログ。最近気になることや、趣味のことなど雑記。

中学校その5 初恋その1

 中学2年生になって、中村と片山という親友ができ、毎日のように遊んだ。
 中村は「ペンギン」、片山は「ガン」と呼び、私は「清ッピン」というあだ名で呼ばれていた。別れるときは、中村は「So Long」、片山は「Adios」、私は「See You Again」と言って別れることにした。3人はクラスの中心におり、学級委員は、私と中村が交互になっていた。
 
 前にも述べたように、クラスの半数は女生徒であったが、全く女生徒には興味がなかった。
 クラスでは1か月に1回席替えがあった。男子と女子が交互に座るように先生が席を決めた。久美と淳子は、最初から私の隣の席にいたのだが、当初は、私のことを勉強ができない馬鹿な男と思っていたようである。久美は、親切に私に勉強を教えたが、全部私の知っていることだった。そのうち、私が学年で一番になるくらいの成績が良い人と聞いたのか、途端に態度が変わり、尊敬の目で私のことを見るようになった。
 それ以降、何度席替えをしても久美と淳子が、私の隣の席に来るのである。そのときは、不思議に思っていたが、特に気にとめなかった。
 あるとき、英語の安田先生が、「清ちゃん、モテるんやな。清ちゃんの隣に座りたいという女の子が一杯いるで」と言うのである。
 私は、本当にびっくりした。実際に、好き嫌いの恋愛感情は、胸に秘めておくもの、ましてや、女性の方から言うことなんて信じられなかった。「そうか、久美と淳子は、希望して俺の隣に座っていたのか」そう思うと、久美と淳子が嫌になり、口も利かなくなり、話し掛けてきても必要なことにしか答えなくなった。