中学校その6 初恋の2
久美や淳子に冷たくすると、2学期の中ごろから久美と淳子は、席替えがあっても、私の席から離れたところに座るようになった。
そのころから、私は、久美のことが気になって仕方がなくなった。久美が話しかけると真っ赤になって俯いた。
頭の中は、いつも久美のことばかりだった。久美の笑顔を見るとその日の一日が幸せだった。
中学2年生の3学期、3年生を送り出す学芸会が2月末に予定され、学芸会に出演する12名
(男6人、女6人)がクラス投票で選ばれた。男6人のうち3人は、私と中村と片山であり、女6人のうち久美、淳子、政子、文代などが入っていた。
12人は、土曜の午後にも練習したが、毎週日曜日に集まって練習するようになった。私は、毎週日曜日に久美に会えること、久美と話やゲームができることが楽しかった。
学芸会の練習はそっちのけで、12人で、ハンカチ落とし、すき焼きゲーム、社長・部長などのゲームをして遊んだ。この12人の団結はすごかったと思う。
中学3年生になっても、この12人が集まって中学2年生の同窓会をしたのだから、皆も楽しいと思っていたと思う。