銀座ファースト法律事務所所長のつぶやき

弁護士田中清のブログ。最近気になることや、趣味のことなど雑記。

中学校その7 初恋の3

 中学校3年生になって、クラス替えがされた。
 私と久美は、別クラスになった。しかし、朝礼のとき、廊下ですれ違うときなど、久美と会う度に、胸がときめき、苦しくなった。
 なぜ、席が隣のときに、もっと親しくできなかったのかと後悔ばかりが先に立った。一度は、私のことを好いてくれたのに、冷たくしたことが悔やまれた。
 5月になると、久美は、白いシャツのみでスーツは着なくなった。大多数の女生徒は、スーツを着ていたが、久美や数人の女生徒が白シャツで一層目立った。
 このころから、毎日、日記を付ける習慣ができた。これまで日記とは、人に見られるもの、宿題として先生に出すものと思っていたが、私は、自発的に日記を書き始めた動機として、絶対に嘘は書かないでおこう、自分が考えたとおりに日記に書こうと誓った。
それからの毎日の日記は、久美への想いばかりであった。しかし、さすがに、久美という名前を書くのが恥ずかしくて、「白シャツ」と書いていた。
 大体1日に1回は久美と会うのだが、会えない日があると落ち込んだ。

 久美は、色が白く、大きな瞳で、少しエキゾチックな顔立ちで、今から思っても美人だったと思う。明るい性格で、先生や女性の友人に「清っちゃんが好き」と打ち明けるくらい積極的で、クラスの中でも目立っていた。
 後日談ではあるが、それから6年後、高槻市掲示板で久美が「ミス高槻」になっているのを知った。