銀座ファースト法律事務所所長のつぶやき

弁護士田中清のブログ。最近気になることや、趣味のことなど雑記。

高校29 インフルエンザ

高校29 インフルエンザ
大学受験は、3月3日、4日、5日の3日間である。
ところが、3月1日の朝、起きてみると体全体が熱くだるかった。明らかに風邪(インフルエンザ)である。熱を測ってみると、39.5度あった。「しまった」と思った。あと試験まで2日しかない。母に「どうしようか。医者に行こうか」というと、母は、「それは、行った方がいい。私が付いて行くわ」と二つ返事で言った。
すぐにバスに乗って一山超えた町の掛かりつけ医の中野医院に行った。中野先生に「明後日から試験です」というと、「えっ!そりゃ、えらいこっちゃな」と言って、注射を打ち、「強い薬を出しとくわ」と言われた。
その間も体が寒くてガタガタ震え、歯の根が合わない。
母が帰宅後、8畳の座敷に布団を敷いてくれ、「ここで寝たらええわ」と言い、額を濡れタオルで冷やしてくれた。その部屋には、神棚と仏壇がある間で、いつもは寝る部屋ではない。居間に近いので、看病がし易いと思ってこの部屋に寝かせたのであろう。見上げると、神棚の上にエビスさんとダイコクさんの笑顔の額がある。「大丈夫だよ。心配ないよ」と言ってくれているようであった。

そのうち、私は、寝てしまったが、母は、ずっとタオルを取り替えていてくれたようである。その日は、勉強はせず、一日中寝放しであった。父や兄も心配そうに「大丈夫か」と言いながらときどき部屋に来た。
3月2日も熱は38度以下には下がらなかった。私は、暗記科目である日本史、世界史、生物をそれぞれ100ページほどに藁半紙に纏めていたので、それで、最後の追い込みをすることにした。しかし、眠くなると無理をしないで寝ることにした。「いいや、日本史、世界史は2日目、生物は3日目だからその前の日にすればいい」と思った。しかし、何度も覚えた科目なので、その日に、日本史全部は、仕上げることができた。
弁護士 田中 清