銀座ファースト法律事務所所長のつぶやき

弁護士田中清のブログ。最近気になることや、趣味のことなど雑記。

大学その8 学生運動

 私が入ったころの大学では、学生運動がさかんだった。大学構内は、立看板が何層にも立てられていた。丁度、私が大学一年生のころは、ベトナムが南北に分かれているときで、北ベトナム社会主義南ベトナムが資本主義だった。南ベトナムが危ないということで、アメリカが南ベトナムを救うために介入し、ベトナム戦争が始まって2年ほど経過していた。
 立看板には、「ベトナム戦争反対」「アメリカはベトナムから出ていけ」などの言葉が並んでいた。当時、社会主義国は、ソ連、中国、東欧諸国、北朝鮮北ベトナムキューバなど、面積で世界の約3分の1、人口で世界の約4分の1を占め、キューバに見られるように、さらに拡大しているような勢いだった。
 私も、原始共産制に始まった歴史が、現代においては、これほどまでに貧富の差が広がっていることに疑問を持ち、集会やデモにも参加するようになった。
 正確な集計をしたわけではないが、当時の学生の8割〜9割が「社会主義国の方が良い」という考えを持っていたように思う。
 情報がない中で、共産党新左翼などのセクトからの情報しか入らなかったので、次第に自分の頭で考えることができなくなっていることが怖かった。

 今では、ソ連が崩壊し、中国、東欧諸国、北朝鮮に見られるように、貧富の差はむしろ社会主義国の方が大きいかもしれないと思うが、当時は、鉄のカーテンがあり、社会主義国の情報がほとんど入らない状態だった。

なお、私は、「猫のブログ」において、「銀二貫を読んで」という話を3回にわたって掲載しました。私の村(高槻市原)の寒天作りの話は、このブログの「出生14 寒天作り」に掲載されておりますので、併せてご覧いただければと思います。
 弁護士 田中 清