銀座ファースト法律事務所所長のつぶやき

弁護士田中清のブログ。最近気になることや、趣味のことなど雑記。

大学その17 法律相談部への入部

 1回生のガイダンスのとき、法律相談部への入部案内があった。
 法律相談部は、土曜日の午後に市民に対して生の無料法律相談をするクラブであり、西部講堂に専門の法律相談室があった。これとは別に、法経4番教室の隣に、70㎡くらいのかなり広い部室を部室として確保していた。そこには囲碁盤、将棋盤、トランプ、花札などがおいてあり、暇なときや講義の合間に集まって、駄弁ったり、碁や将棋をしたりして過ごすような溜まり場であった。
 1回生のときのガイダンスの内容はとても面白そうであり、司法試験にも沢山合格するクラブなので、入ろうと思ったが、案内者から「残念ながら1回生は入部できません。2回生になったら是非入ってください。」とのことであった。
 2回生になって、入部すると40人くらいの入部者があったが、そのうち常時来るのは30人くらいだった。
 法律相談部の入部者のうち、ほぼ95%は司法試験を受験する。そのうち1学年で現役4回生で司法試験に合格するのは約5人、浪人で合格する人は約7人くらい居た。残りの約15人は、上場会社(銀行など)や上級公務員として官庁に就職していた。
 しかし、法律相談部では、司法試験の勉強はしていなかった。ただし、ほぼ全員が受験するので、法律問題などで、真剣に議論することはよくあった。だから、試験に合格するには、授業と独学で勉強するしかなかった。
 当時は、京都には司法試験の受験予備校は無かったと思う。少なくとも私たちはその存在を知らなかった。法律相談部の隣に「さつき会」という受験団体らしきものがあったが、民青(共産党系)が主催する団体であったので、政党色が強く、私たちのころまでは合格実績が良くなかった。しかし、私たちの学年から15名くらいの無党派層が入り、政党色が薄れたので、私たちの同学年から3名の現役合格生が出たと記憶する。
 弁護士 田中 清