銀座ファースト法律事務所所長のつぶやき

弁護士田中清のブログ。最近気になることや、趣味のことなど雑記。

大学41 短答式試験の発表

 5月24日だったと記憶するが、短答式試験の発表があり、私は、運よく合格した。
 合格者は、約2000人だったが、友人では、かなりの人が合格していた。中務ゼミでは、畑、町田、原田そして私の4人、法律相談部総務では、4人の総務のうち、錦織、北村、そして私の3人が合格していた。3人で集まったとき、私から、「今年こそ、総務ジンクスを破ろうな。できれば3人全員、少なくとも1人は合格しような」と話しかけ、錦織と北村も「よし、分かった」と答えていた。

 短答式に合格したのはいいが、短答科目以外の4科目については全く自信がなかった。
 論文式試験は、7月1日から7月5日までである。そこで、論文式試験が始まる7月1日までの37日間の詳細な勉強計画を立てた。毎日1冊を仕上げ、①商法総則・商行為、②手形・小切手法、③会社法、④民事訴訟法、⑤国際私法、⑥会計学の各短答以外科目、⑦憲法基本的人権、⑧憲法統治機構、⑨民法総則・物権法、⑩民法債権法、⑪親族法・相続法、⑫刑法総論、⑬刑法各論の短答科目をその順序でやることにした。これを1日1科目2回ずつ読むと26日掛かる。あと11日の勉強で、1日で2科目勉強する科目を4科目選んだ。⑤国際私法と⑥会計学、①商法総則・商行為と⑪親族法・相続法である。
 次に、7月1日の最初の科目は、憲法民法である。したがって、その直前の5日間には、憲法民法を勉強することにした。
 これで、計画としては完璧である。あとは実行あるのみ。しかし、あと37日しかないという背水の陣であり、実行しないという選択肢はなかった。

 6月7日に、住友銀行人事部のAさんから電話があった。
 「短答式試験は、いかがでしたか」
 「ありがとうございます。おかげさまで合格することができました。ですから、住友銀行には参りません」
 「そうですか。おめでとうございます。では、論文式試験も頑張ってくださいね」
 「ありがとうございます」
 このような会話であった。
 私にとって、法曹界に進むのか、銀行員になるのかの岐路だった。ここでも、ご先祖様が、「お前の進むべき道は法曹界だよ」と指示してくださったような気がする。

弁護士 田中 清