銀座ファースト法律事務所所長のつぶやき

弁護士田中清のブログ。最近気になることや、趣味のことなど雑記。

番外 淵の河の岩

 今年(平成29年)7月、福岡県朝倉市大分県日田市に梅雨末期の集中豪雨の被害がありました。
 あの情景をみながら、私の家の前の川が今にも溢れそうになったことを思い出しました。
 私の家の目の前には、横幅約20mの川(芥川)があり、その川が氾濫しそうになったことが、過去に何回かあります。特に昭和28年の台風13号のときの豪雨、昭和34年9月の伊勢湾台風のときの豪雨、昭和36年の第二室戸台風のときの豪雨、そして、昭和42年7月豪雨のときは、本当に氾濫するのではないかと思いました。
 しかし、幸いなことに私の家は、床上浸水も床下浸水もなかったのです。
 両親によると、「うちの家は、淵の河の岩(ふちのかわのいわ)に守られている。」というのです。淵の河の岩は、とても大きな岩で、私の自宅の下には、その岩盤の上に建っていると聞いていました。濁流がその淵の河の岩にぶつかって、流れを変えて家と反対側の田んぼの方向に流れていってくれるのです。
ですから、毎年正月には、「淵の河の岩の神様」にお供え餅を飾り、感謝の気持ちを込めてお祈りしていました。
 上記4つの豪雨のときには、今年の福岡県朝倉市大分県日田市のように、流木が一杯流れてきて、目の前の下條橋にぶつかり、もう少しで橋が流れそうになりました。しかし、淵の河の岩のお蔭で、恐い思いはしたものの、家には被害は無かったのです。
 普段は、芥川は静かな川で、歩いて渡っても膝から下が濡れるくらいです。一方、淵の河の岩の上流側は、深い淵となっており、小学校のころは背が届かず、危険な淵とされていました。
 今夏の福岡県朝倉市大分県日田市の復興を祈りつつ、4回の豪雨による濁流を思い出していました。

  弁護士法人銀座ファースト法律事務所 弁護士 田中 清