銀座ファースト法律事務所所長のつぶやき

弁護士田中清のブログ。最近気になることや、趣味のことなど雑記。

幕内力士「阿炎」の不祥事について

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友人より毎年、朝顔市から送って頂いている朝顔です

 

 大相撲東前頭5枚目の阿炎(あび)(26)は、新型コロナウィルスの蔓延で、外出自粛中に接待を伴う店(キャバクラ)に出入りしていたとして、相撲協会は、夏場所の途中休場を発表しました。
 これを受けて、阿炎は、師匠と相談の上、引退届を提出しました。
 阿炎は、身長188cm、150㎏の恵まれた身体で、昨年の幕内ではただ一人、年6場所すべてを勝ち越した人で、将来を嘱望されていました。
 相撲取りが幕内力士になるまでには、連日本当に厳しい稽古を重ね、ここまで来れたのだと思います。
 しかし、相撲協会は、8月6日、引退届を一時預かりにし、出場停止3場所、俸給の50%減額の処分を発表しました。
 確かに、阿炎の行為は本場所中に、キャバクラ通いをしたということで、処分は免れないでしょう。しかし、犯罪を犯した訳でもないのに、出場停止3場所、俸給の50%減額の処分は、重すぎるのではないかと私は思います。相撲取りが半年も休場すると体力的にも相当なダメージを負うことでしょう。
 ましてや、引退は、とんでもないことで、相撲しかしてこなかった阿炎にとって死刑宣告のような処分で、何とか相撲を続けられる処分にしてもらって、よかったと思います。


 阿炎は、7月24日にかねてから交際していた3歳下の女性と結婚したことを発表しました。7月24日というと、引退届を提出したころで、まだ処分がきまっていないころです。 
当時、連日報道をチェックしていた結婚相手の彼女から、「さすがにあれは駄目でしょ。洸助くん(阿炎の本名)らしいけど、次はやらないように」と叱ってくれたといい、阿炎は「もうやらない」と心に誓ったということです。そして、阿炎は、彼女のことを、あの騒動のことを叱ってくれた「言うときは言ってくれる」女性だと感謝したそうです。


蛇足ですが、阿炎と聞くと阿鼻叫喚(あびきょうかん)という熟語を思い出しますが、これは、「地獄に落ちた亡者が、責め苦に堪えられずに大声で泣きわめくような状況」という意味で、決していい意味ではありません。決して地獄に落ちないように、強い心を持って今後も相撲道に励んでいただきたいと心から応援したいと思いました。彼女のためにも頑張ってね。


 銀座ファースト法律事務所 弁護士 田中 清