「動物の走性」について
「飛んで灯に入る夏の虫」という言葉がありますが、昆虫の中には光に集まる傾向を有している昆虫が多いと言われております。
「誘蛾灯」はそのような昆虫(多くは害虫)を光に集め、一網打尽にする方法です。
これとよく似たものに集魚灯と呼ばれるものがあります。魚は、光に集まる性質を有するものが多いので、夜間に漁をするときは、明るい光を付けて魚をおびき寄せるのです。イカ釣りもそうでしょう。
テントウムシは,太陽に向かうような性質があるので、「天道虫」と呼ぶようになったということです。
私は、高校の生物の時間に担当の横山先生から、「動物の走性」についてのお話を伺いました。
横山先生は、走光性と走触性の話をされました。我々人間にも走触性の傾向があるのではないかとおっしゃるのです。
WEBの国語辞典によりますと、『走蝕性』とは以下のような意味が記されています。
そうしょく‐せい【走触性】
接触が刺激となって起こる走性。 イトミミズが互いに密集したり、ミミズが餌箱の隅に集合したりする性質。
例えば、通勤電車に乗ったとします。そのとき、端の席から埋まっていくという傾向があるので、人間にも「走触性」の傾向があるのではないかとおっしゃったので、私もなるほどと思い、55年以上経った今でも覚えているのです。
そういえば、猫にも「走触性」がありますね。猫は、段ボール箱など狭い空間が大好きで、狭い空間にいると、落ち着くようですね。
銀座ファースト法律事務所 弁護士 田中 清