銀座ファースト法律事務所所長のつぶやき

弁護士田中清のブログ。最近気になることや、趣味のことなど雑記。

尼崎21特例判事補その3 伊丹支部刑事事件

 尼崎支部では、民事単独事件と、伊丹支部の刑事単独事件を担当しました。
 裁判官6年目になったので、前に言いましたように、判事補という身分ですが、一人前の判事と同じ地位にあり、民事事件も刑事事件も、単独で裁判することができます。
 伊丹支部は、国道171号線沿いの伊丹市昆陽池という大きな池の近くにありました。
 裁判官は、支部長判事と民事事件の女性判事Aさんの2人であり、刑事単独事件の仕事をする判事を求めており、丁度、特例判事補となった私に白羽の矢が立ったのです。
 私の池田市の官舎から伊丹支部に行く方法は2つあります。
 阪急宝塚線で十三駅と経由して、阪急神戸線に乗り換え、塚口駅から阪急伊丹線に乗り換え、さらに伊丹駅から路線バスに乗って神戸地裁伊丹支部に着くのです。これが一番遠い方法で、片道1時間20分くらい掛かると思いますが、交通手段とすれば一番便利です。
 もう一つは、官舎から阪急石橋駅までバスで行き、そこからバスを乗り換えて、国道171号線を昆陽池バス停まで行くのです。この方法では30分〜40分で行けますが、石橋駅から昆陽池行きのバスは、1時間に1本しかありませんので常に使うことはできません。
 私は、尼崎支部で民事単独事件を扱っておりましたので、同じ時期に刑事単独事件を扱うのは勉強になりますので、喜んで担当させていただきました。
 刑事事件は、月に15件くらいの新件があり、私一人で担当しました。なお、伊丹支部は、小さな支部ですので、合議事件(殺人罪強姦罪など短期1年以上の刑期の事件)はありません。
 伊丹に行く日は、火曜日と決まっていたのですが、6年くらい先輩の女性判事Aさんが麻雀が好きで、「田中さん、今夜空いてる?麻雀やりましょうよ。面子は、私が集めるから」と2回に1回はお誘いが掛かりました。大抵は、阪急伊丹駅前の雀荘で、あとの面子は、麻雀の好きな書記官でした。
 支部長判事は、麻雀もお酒もやらず、お付き合いも余りされなかったので、伊丹支部の思い出と言えば、Aさんと飲んだお酒と麻雀の思い出です。
 終結記録は、記録が完成した段階で官用車で私の裁判所官舎に送ってもらい、判決の起案をして、また官用車で取りに来てもらうということでした。

 弁護士法人銀座ファースト法律事務所 弁護士 田中 清