銀座ファースト法律事務所所長のつぶやき

弁護士田中清のブログ。最近気になることや、趣味のことなど雑記。

大学その13 大文字焼きと時代祭

 8月16日は、大文字の送り火である。中学時代の親友であった片山と大山が、「大文字を見たい。行ってもいいか」というので、「いいよ」と迎えた。片山も大山も大学受験浪人をしていたが、息抜きに来たのである。
 缶ビールとつまみを買って、吉田山に登ったが、すごい人だかりである。人をかき分けて、木陰から如意が嶽を見ると、赤々と燃える大文字が目の前に迫って見えた。
 京都五山送り火というように、大文字山、妙法、鳥居、船形、左大文字があり、吉田山からは、妙法の「法」を除いてすべてが見える。
 五山の送り火を見た後、下宿に帰って、お酒を飲みながら徹夜で話をした。夜中の午前2時ころ、お酒が切れたので近所の酒屋に買いに行ったが、「こんな夜中に買いに来ても売れない」と言って、すごく叱られた。思えば当然のことである。余りにも非常識すぎる。

 空手道部の4回目のバイトは、時代祭だった。時代祭は、10月22日に行われるが、その夜は鞍馬の火祭が行われるので、昼夜のセットで見学する人が多い。時代祭は、平安遷都から明治維新まで、各時代の衣装で行列をして、平安神宮を中心に、3時間歩く。行列の参加者は約2000人で、壮大な行列である。歴史の古い順ではなく、明治維新から新しい順に、最後は平安時代になる。
私は、江戸時代の武士の役目になった、羽織袴で、大小刀を腰に差した、かなりかっこいい姿だったので、女子高生から「一緒に写真撮ってください。」と何度も依頼された。一緒に写真を撮った女子高生ももう60歳代半ば、アルバムの中に飾られているだろうか、それとも紛失しただろうか。破棄しただろうか。
 時代祭は、1300円のバイト賃だった。やはり、空手道部に1000円徴収され、300円のお小遣いをもらった。

 このようにして、私は、葵祭祇園祭時代祭という、京都三大祭に出演したが、一度も三大祭を見学したことがないという、珍しい経験を持っているのである。
 弁護士 田中 清