金沢３４ 暖冬

　金沢の最初の冬は、暖冬でした。
　職員の方から「金沢の冬は、毎日が雪か雨だから、覚悟しておいてください。」と何度も言われました。しかし、最初の年は記録的な暖冬で、余り雪も降りませんでした。
　長女のおむつは、貸しおむつにしていたので、洗濯と乾燥に苦労することはなかったのですが、少しでも日光に当ててあげようと思い、晴れになったら日なたぼっこをさせていました。長女が少し色が黒くなったのは、私たちの責任ではないかと、今でも罪悪感を抱いています。
　暖冬がすべて良いのかと言いますと、そうでもなさそうです。例えば、スキー場の民宿経営者の方などは、夏のうちに、借金をして改装工事や建替え工事をした人たちは、雪が降らないと融資資金の返済ができないということで、何度も雪ごいの神事をされていました。
　やはり、天気は普通どおりが本当に良いようですね。
　夏は暑く、秋は爽やかで天気の日が多く、冬は日本海側は雪が適当に降り、春は穏やかでポカポカした天候になり、梅雨のころには普通に雨が降るということです。
　梅雨に雨が降らなければお百姓さんたちが困ります。夏が暑くなければ、海の家などが困ります。冬に日本海側に雪が降らなければ、スキーに関連する業者の方は困るのです。
　私のお客さんで、消費関連の企業の方も全く同じ感想をもらされます。「夏は暑く、冬は寒いのがよい」と……。

弁護士法人銀座ファースト法律事務所　弁護士　田中　清