銀座ファースト法律事務所所長のつぶやき

弁護士田中清のブログ。最近気になることや、趣味のことなど雑記。

裁判長の病気その1

大阪3年目の昭和54年の6月頃、金田裁判長が突然病気で休むという連絡が入りました。

病名は、「輸尿管結石」と聞いた記憶です。強烈な痛みを伴うという話でしたが、医者の話では、2日くらい休めば3日目には仕事に戻れるということでした。電話が掛かってきたのは、木曜日のことでしたので、金曜日の単独事件さえ変更すれば、土日がありますので、ゆっくり休養していただければ月曜日の合議事件には、間に合うのではないかと思いました。

そこで、書記官と連絡を取り、とりあえず、金曜日の事件を変更してもらうことにしました。

ところが土曜日に連絡があり、結石は取れたということですが、医師の処方した薬が合わず、肝臓機能の悪化を示す数値が、通常値の100倍になり、長期の入院が必要になりそうだということでした。

 

問題は合議事件の変更です。次週の月曜日の合議事件は間に合わず変更せざるを得ませんでした。

 そして、月曜日に裁判所所長から呼び出しがあり、「単独事件については、填補をもらうことにし、合議事件については、田中さんに裁判長をしてもらって、右陪席の填補をもらうことにしたい。」ということでした。

 

 (弁護士法人銀座ファースト法律事務所 弁護士 田中 清)