銀座ファースト法律事務所所長のつぶやき

弁護士田中清のブログ。最近気になることや、趣味のことなど雑記。

高校その11 ガラクタグループ

 2年生になって、井上、小野、谷村、須惠と親しくなり、5人揃って遊ぶことが多くなった。特に、井上とは毎日のように遊び回った。私も勉強嫌いで、余り勉強しなかったが、井上は、全くといっていいほど勉強をしなかった。2人で茨木市内をぐるぐると、毎日のように歩き回った。北はゴルフ場の茨木カントリークラブまで、南は淀川まで、西は吹田市まで、東は高槻市まで、どのような話をしたのかは、覚えていないが、多分高校生のいろいろな悩みを話し合ったのだと思う。
 井上の好きな女の子の話は、よく出た。何の解決にもならないが、彼にとって、私に話すことが気を紛らわせる一番の薬だったのだろう。将来の進路についても良く話したが、井上は、「その職業に就きたいから勉強する」ではなく、「そんなことはどうでもいいから、今を楽しく遊びたい」という方だった。
 私も、「今を楽しく遊びたい」という気持ちもあったが、朝から晩まで働いている両親のことを思うと、「こんなことをしていていいのだろうか」という気持ちもいつも沸いていた。
 私は、以前にも書いたが、授業を熱心に聞いて、その場で理解するという勉強方法だった。しかし、2年生の後半になると、井上が授業中に話しかけてきて、授業中に理解することができなくなってきた。
 私は、井上に対し、「悪いけど、授業中に話しをすることは止めよう。俺は授業中に理解するのだから、授業中に話しをしたら理解がでけへんよ」と言った。井上は、「田中は、冷たいなあ。もう、いいよ」と言って、膨れっ面をしながら、「仕方ないから授業中には、話さへんよ」と言ったが、2,3日したら、約束を忘れて話しかけてくる。私は、再び「授業中に話しをすることは止めようや」というと、「もうお前には話さへんよ」という。こんなやり取りが何回も続いた。
弁護士 田中 清(弁護士法人銀座ファースト法律事務所)