銀座ファースト法律事務所所長のつぶやき

弁護士田中清のブログ。最近気になることや、趣味のことなど雑記。

裁判修習

裁判修習は、民事裁判修習4か月と刑事裁判修習4か月に分かれる。
私は、検察修習、弁護修習を終えて、野崎判事のいうとおり、裁判官になろうという意思を固めていた。
その理由は、①時間に余裕がありそうだったこと、②最終判断ができること、③野崎判事のいうとおり、弁護士として稼ぐ自信がなかったこと、④裁判官の報酬は、他の公務員より高く、安定しているということである。
民事裁判修習では、裁判官がとにかく忙しく働き回っていることが目についた。したがって、時間に余裕がありそうだとは到底思えなかった。
④の理由について、新任裁判官と司法修習生の座談会があった。そのときに先輩裁判官から、生活が苦しい、ほとんど肉を食べたことがない、出張のときは妻を実家に帰らせるとの話を聞き、暗澹たる思いに駆られた。①も④も,
裁判官になる理由にはならない。
 結局、理由として残ったのは、野崎判事に言われた弁護士には向かないという理由だけだった。

 弁護士 田中 清(弁護士法人銀座ファースト法律事務所)