銀座ファースト法律事務所所長のつぶやき

弁護士田中清のブログ。最近気になることや、趣味のことなど雑記。

金沢29 常陸宮殿下の表彰

金沢で、調停協会の総会があり、金沢地方裁判所所長と金沢家庭裁判所所長が招待されることになりました。
 職員の葬儀のときと同じように、金沢地方裁判所所長の都合が悪く、加藤裁判長のところに「所長の代理で出てほしい」との要請がありました。その日は、平日の昼であり、加藤裁判長から「法廷があって都合が悪いから、田中さん行ってもらえませんか。」と依頼されました。私は、職員の葬儀のときを思い出し、「いやあ、私でいいんでしょうかねぇ」といいますと、「いい経験になりますよ。行っていらっしゃいよ」とのことでした。
 当日、総会に行きますと、学校の講堂のようなところに、調停委員の皆さんがきれいに並んでいらっしゃいます。
 壇上には、金沢地方裁判所所長席、金沢家庭裁判所所長席、金沢調停協会会長席がありました。本間金沢家庭裁判所所長は、定年間近の64歳、私は、ペイペイの平裁判官で前髪を垂らした25歳の若造です。私は、本間所長に、「是非前(上座)に行っていただけませんか」とお譲りしましたが、「いや、地裁所長席は前の席だから、そういう訳にはいかないんだよ」と言われ、恥ずかしながら小さくなって金沢地方裁判所所長席に座りました。
 司会者から参列者の紹介があり、「金沢地方裁判所所長殿」と呼ばれますので慌てて立ち、一礼後に何か言おうとすると、間髪を入れず「金沢家庭裁判所所長殿」と呼ばれ、本間所長が立って目礼されました。
 私は、「所長の代理で参りました田中でございます」というつもりでしたが、司会の進行が早かったので、この言葉は、言いそびれてしまいました。

 どのような式次第がなされたか覚えておりませんが、長期勤続調停委員に対し、「常陸宮殿下の表彰」があったことは覚えております。
 表彰状を入れた輪島塗の箱を、両手で頭の上に持ち上げて運んでこられたのですが、皇室の表彰状は、「こんな風にして持ち運ぶんだ」と感心したことを覚えております。

  弁護士法人銀座ファースト法律事務所 弁護士 田中 清