銀座ファースト法律事務所所長のつぶやき

弁護士田中清のブログ。最近気になることや、趣味のことなど雑記。

竹内結子さんのこと

9月27日、竹内結子さんの死亡のニュースがありました。
 竹内さんは、中村獅童さんと結婚し、長男が生まれています。その後再婚され、今年の1月に次男が生まれました。

 再婚されてから順調だったと思ったのですが、14歳の長男と8カ月の次男を置いて、死を選ばれたことはどうしてだろうと思います。
 14歳の長男は、受験を控え、多感な年ごろですが、次男と比較すれば、十分に母親結子さんと一緒に暮らされたのですから、度ごとに母親を思い出されることでしょう。しかしまだ生まれたばかりの次男は、母親の顔も、声もほとんど覚えていないでしょう。画像や映像などは多数残っていても、母親の生身の温かさに直接触れることはできません。

ある2人の子供を持っている人の投書に、「私は、2人の子供が20歳になるまで、絶対に死ねないと思っていました。どうして竹内結子さんは、思いとどまらなかったのでしょう。2人の子供たちよりも死の誘惑の方が強かったのでしょうか」と記載されていました。

今回の結子さんの死因は自殺だと報道されています。そして、産後鬱ではないかとも報道されています。近頃、芸能人の自殺が続いています。三浦春馬さん、芦名星さん、そして竹内結子さん。芸能人の中でもトップクラスに美しく、演技も上手で恵まれていた結子さんが、なぜ死を選ばなければならなかったのか。

でも、少し考えてみてください。通常の精神状態ではどんなに追い詰められたとしても、その先に今ある苦しみから逃れるのだと分かっていても、死という恐怖の前には、誰でも足がすくんでしまうと思います。それはある意味、遺伝子レベルで刷りこまれた生存欲求だと言えます。
自殺のほとんどの場合は、様々な心の病気が原因となっていると言われます。風邪をひいて高熱を出している時に、通常通りのパフォーマンスができる人はまずいないのと同じように、心の病気で熱にうなされている時、通常の思考などできないのではないでしょうか。
特に重篤な状態になってしまえば、なかなか自力で回復することが難しいので、なんとか治療に結びつけることが重要となります。

すべて憶測でしかありませんが、今はただ、結子さんのご冥福を心よりお祈り申し上げることしかできないのです。
そしてどうか、彼女の残されたご家族が、世間の目や罪悪感などに押し潰されることのないよう、願うばかりです。

 

銀座ファースト法律事務所 弁護士 田中 清