銀座ファースト法律事務所所長のつぶやき

弁護士田中清のブログ。最近気になることや、趣味のことなど雑記。

日米の最高裁判事の比較

アメリカ合衆国最高裁判所は、最高裁長官と8人の陪席判事から構成されております。

年齢は、最高齢が82歳、そして70歳代2人、60歳代3名、50歳代2人、40歳代1人(48歳女性で、トランプ大統領が今年に任命)です。定年は無く、死亡するかご本人の退職希望で退職されます。


これに対し、日本の最高裁最高裁長官と14人の最高裁判事で構成されています。
全員が60歳代で、70歳代以上はゼロです(定年70歳・裁判所法第50条)。日本では70歳が定年ですので、ほとんどの方が60歳後半で、大抵定年まで勤務されます。おおむね、裁判官出身6人、弁護士出身4人、検察官出身2人、行政官出身2人、法学者出身1人となっております。


最高裁判所長官は内閣の指名に基づき天皇が任命します。最高裁判所判事の任命は内閣が行い、天皇が認証します。


このように日米両国を比較しますと、随分違いますね。
今回、バレット判事が選任されましたが、前任の判事が89歳で辞められたこと、アメリ最高裁判事には、定年がないこと、後任が48歳であったこと、後任判事が保守派であると言われていること、最高裁判事の全員が保守派・リベラル派の烙印がすでに押されていることなどです。


私は、裁判官を経験しましたが、こうして日米両国の最高裁判事の顔ぶれをみると、日本の最高裁制度がアメリカよりも優れているとの感を強くしました。

 


銀座ファースト法律事務所 弁護士 田中 清